2024年08月28日

漫才米騒動復活!
漫才米騒動フリークを自称しているので、マシンガンズがYouTubeで開催を発表した時はめちゃくちゃうれしかったです。
ちなみに私がまとめた米騒動ヒストリーはこちら

ネタ順をくじ引きで決めるのが米騒動イズム。ただマシンガンズはトリ固定。マシンガンズがトリ固定!!

1.ぐりんぴーす マイホーム
久々にぐりんぴーすが見れてうれしい…。トップバッターをとても嫌がる牧野さん。

2.きしたかの なぞかけ
漫才をやり始めたのはわりと最近のはずですが、東京漫才のイズムを感じます。

3.風藤松原 ファミレス
久々に風松が見れてうれしい…。滝沢さんが後で配信で言っていたとおり、変わらない風松節がちゃんとあるのもうれしい。

4.ぱーてぃーちゃん 万引きGメン
脱線しまくりで大爆発!

5.わらふぢなるお 自己啓発
ぱーてぃーちゃんの後で立て直して自分たちの空気にする剛腕ぶり!

6.ブラックパイナーSOS ギャップのある人
久々にブラパイが見れてうれしい…。5時間ネタ合わせしたことをオープニングで散々いじられて上がったハードルを見事に飛び越える出来。

7.ハンジロウ 同級生
えげつないほどの仕上がりっぷりで、仕上がってるという事実でさらにウケが大きくなってたような。

8.マシンガンズ 有名人
主催なだけあって、ネタの入りから気合いが普通のライブと全然違う気がしました。こんなに気合いの入ったマシンガンズが見られるなんて!

ネタが押したのでコーナーはなくそのままトークがてらエンディングでした。

行った人見た人は全員そうだと思うんですが、ネタもトークもずっと面白くて、信じられないほど満足度の高いライブでした。
マシンガンズが自分たちのライブだという自覚のもと、いつもよりさらに好き勝手に大暴れしている感。マシンガンズが好き勝手にいじってふざけて大暴れしたら、本当に誰も勝てないような爆笑になるんですよね。

もともとの漫才米騒動と同じ要素と言えばネタ順のくじ引きぐらいなんですが、ずっと爆発的に面白いところはまさに漫才米騒動を感じました。「ドッカンドッカン」ではなくて「ドガガガガガガ」みたいに笑いが起きて笑い疲れるライブだったんですよね、漫才米騒動は。
マシンガンズ主催といえば「おじフェス」もすごく面白かったんですが(あれもきしたかのがいて高野さんがマシンガンズにゴリゴリにいじられて爆笑を取っていました)、会場が大きなホールだったので、このサイズの小屋でこの爆笑が続くとそれはもう比べ物にならないほどの熱気になります。
こうやって芸人さん主催のライブで漫才だけの縛りでネタ順もくじ引きで…となると、漫才師同士の勝負みたいなバチバチ感もちょっとあるのかなと思いますし。

あとは私が通っていた頃の太田プロライブの中心メンバーが揃うライブがまた見られたことがとにかくうれしくて感無量でした。
たぶんこのライブの主目的はマシンガンズの新ネタ作りだけでなく風松とブラパイの再起にもあると思うんですが、マシンガンズがいきなりこんなシンデレラ状態になったんだから、誰に何が起きてもおかしくないんですよね。風松はTHE MANZAIで決勝に行ってプチバブルがあったし、ブラパイはブラパイでボキャブラで売れたものの賞レースではまだ何もないし、まさにセカンドチャンスを待っている人たちで。
でも、おじさんになると事務所ライブにも外部のライブにもまず出られなくなるんですよ。集客力がないので。だからみんな漫才協会に入るんですよね。

自分たちが新ネタを作る機会とともに他の漫才師にそういう場を作ろうとマシンガンズが思い立った、思い立つようになったのはすごいことだし、その時に掲げたタイトルが「漫才米騒動」だったことも本当にうれしかったです。私がお笑いを見てきた中で一番大事にしてきたものを、マシンガンズもやっぱり大事に思っていたんだという。

辞めずに同じコンビで続けてきた漫才師への降って湧いたスーパーボーナスチャンスがTHE SECONDだと思うので、何かのきっかけになってほしいです。風松もブラパイも本当に面白いので…。


(21:46)

2024年05月31日


前半は日置さんのnoteを読む前に書いています。

1回戦

ハンジロウ(元妻カフェ)vs金属バット(大阪交通安全かるた)

ハンジロウのふくらむスクラムの映像!
たーにーさんの演技力が素晴らしい。ただ、6分ネタのわりに導入が簡単だなと思いました。

大阪交通安全かるた、すごくいいネタだと思います。あいうえお作文的なネタは並列になりがちで、それを防ぐためにセリフ調にするなどの展開を入れるのだと思いますが、金属バットのアウトロー感がそういう作為的な印象をうまく和らげています。「大阪交通安全かるた」という字面とやっていることのギャップを考えれば考えるほど面白い。

ラフ次元(隠し事)vsガクテンソク(国分寺)

去年惜しくもギャロップに敗退してグランプリファイナル進出がならなかったラフ次元が、ようやくファイナリストに。
去年の「同争会」でも爆発的にウケていたので期待していたのですが、踏んでいる場数が少ない感じが出てしまったかもしれません。
ヤングも32→16の敗退の後、テレビ局でやるのは勝手が違うという趣旨のことをYouTubeで話していたので、ある程度の慣れは必要なのかなと思いました。

ガクテンソクは国分寺のネタ。東京に住んでいる人の多くが感じることだと思いますが、国分寺の何がそんなに変なのかというのは引っかかります。狛江に住んだおいでやす小田さんもいますし、他にも郊外に住んでいる芸人さんは少なくなさそうです。
たぶん、ほとんどの芸人さんがなんば周辺に住む大阪の事情から見たら面白いということなんでしょうね。40分かかるのが通勤というのも、芸人の感覚ではないという意味なのかなと思います。
その辺はやっている本人たちもおそらくわかっていて、でもコンビを知ってもらうには適切なネタなんでしょうね。そんなに変なことでもないのに執拗にいじっていく奥田さんで楽しむネタなのかという配分がよくわからないです。

ななまがり(ハニートラップ)vsタモンズ(ファッション)

ななまがりは16→8の時のネタの方が破壊力があると思ったのですが、1点の多さでこちらのネタにしたのかもしれません。それでも1点がつくという…。
去年私が審査員をした経験からすると、採点は責任をもってやるようにすごく言われるんですよ。それでも1点をつけるというのはもはや思想の域だと思います。そういう人を除外することはできないので、仕方ないかなと。ノックアウトステージで審査員の人が「周りが笑っていて引いてしまった」と言っていましたが、そのコメントを聞いてそういう人がいるんだろうなというのも納得しました。
ななまがりはM-1でもKOCでも準決勝でウケたのに落ちた、惜しかったと言われることが多くて、それはこういう感じではまらない審査員もいたからだったのかなと感じました。

あと16→8のCMまたぎのネタに対して「これは漫才じゃない」というコメントがありましたが、コントでやっても同じように面白いわけではなく、漫才でやるからこその面白さがあるから、漫才だと思います。コントにすると森下さんの衣装は何を着るのかという問題もありますし。

タモンズの入りはかなり昔からやっているレイクのくだり。ノックアウトステージでもやっていましたっけ?ここもラフ次元と同様テレビでの場数は少ないのでどうなるんだろうと思いながら見ていましたが、タモンズの良さ、アピールしたいであろう長所が発揮されていて良かったと思います。
安部さんが妙にセンター分けできりっとして見えると思ったら、まさか香取慎吾に似てると言われるとは!

タイムマシーン3号(デブ、悪魔のドラえもん)vsザ・パンチ(カミナリおやじ)

客ウケ最強漫才師と言われるタイムマシーン3号ですが、実際にライブでたくさん見てきた経験から言うと、一本のネタの中でもボケに当たり外れがあるし、途中でだれることだってあるし、伝わりにくいチャレンジングなネタをやっていたこともあります。
彼らに限らず、一定の実績のある正統派漫才師は一くくりにされて「いつもウケている」と言われがちですが、短所もよくない時もあるというのを見過ごすのは、むしろそれぞれの長所をスポイルする見方じゃないかなと思います。
今回は囲碁将棋を破って勝ち上がりましたが、この日はそうではなかったという感じかなと思いました。

ザ・パンチといえば、みんなが覚えているM-1のあの惨劇。目に焼き付いているあの風貌、あの芸風。…とはまた違う今のザ・パンチ。
「おじさんたちすぐ帰るからね〜」は寄席でもやってるんですが、実際に自分たち目当てでないお客さんの前で言って、始まるネタがあれなところがエグいですよね。
ネタ中に浜崎さんだけ見ていると、何でもない時にもやたら動いてるんですよね。本筋の漫才コントもちゃんと面白いんだけど、動きとか髪型とか髪の直し方とかあらゆる面白い点を散りばめて、その全体で笑わせに来る感じが達人だなあと思います。「すぐ帰るからね〜」で始まってこんなにバチバチのネタやってたら、それは寄席で話題になりますよ。

準決勝

ガクテンソク(結婚式)vs金属バット(料理)
金属バットは負けてしまいましたが、彼らの魅力が存分に発揮された2本だったのではないでしょうか。アウトローだけどかっちりしているところはかっちりしていて、その融合した良さというか。

タモンズ(プレゼント)vsザ・パンチ(ゾンビ)
タモンズファンの人が熱くなったコメントをしていましたが、運営側は特定の出場者のファンが審査員になるのは避けていないと思います。
観覧応募の際に好きな芸人を3組書く欄がありますが、私はそのうち1組をマシンガンズと書いて去年のノックアウトステージで審査員になっています。
全員が好きな芸人を正直に書くわけではないので、それなら出場者の名前を書いている人を同じ割合で入れていくのがむしろ公平になるかなと思います。
あとは、出場者のファンかどうかだけでなく、見ているお笑いの種類、好きなお笑いの傾向を均一になるようにしてるんじゃないかなと。

ただ、私なら感情が先走る言い方は避けるように強く心がけます。審査に疑義がつくだけでなく、好きな芸人さんにフォローをさせることになるし、さらに対戦相手を悪者にしてしまう行為だからです。去年のノックアウトステージと同じ段取りなら、実際にコメントを話すより少し前にスタッフから声をかけられるので、心の準備をする時間もあります。

決勝

ザ・パンチ(スカウトマン)vsガクテンソク(誕生日)

ザ・パンチは去年のマシンガンズと違って3本目がある!…のですが、なんかもうヘロヘロになっているのが感じられました。準決勝から連続ですから、これは大変ですよね。あと見る方も絶対疲れてますし。
そんな中、「砂漠でラクダに逃げられて〜」が!伝家の宝刀が抜かれたような爽快感がありました。

対するガクテンソクはそういったパワーダウンもなく、きっちり3本やりきりました。
結果、大差がついてガクテンソクの優勝!

というわけで、ガクテンソクの優勝でした。
ガクテンソクはノックアウトステージから得点が上位だったので、やっぱりネタの出来がちゃんと点数や勝敗になっているんですね。

ここから日置さんのnoteを読んだ後の内容になるんですが、特に関連することは書きません。とりあえず、ここまでは読んでない時の文章です。

レッドカーペット出身のコンビが準優勝で、優勝は大阪(出身)のきっちりした漫才師という構図があまりにも去年と一緒でびっくりしました。
でも、3本やるというルールである以上、相当漫才の足腰が強くないと3本目でこうなるんでしょうね。3本やっても目減りしない強さがあってこそ優勝できる大会なんだと思います。

でも、そこまでは行けなくても、いろんな人が爪痕を残しうる大会なのがすごいですね。
やっぱり去年のマシンガンズの勝ち上がり方とその後のイケオジブームがいろんな芸人さんやお笑いファンの頭に残ってるんじゃないかなと思います。セカンドに出た後の反響の話をすると、マシンガンズの名前が出てくることが多いですし。

大宮のアフタートークも見て、26日のセカンドツアーも行きました。
M-1ツアーには行ったことがなかったのですが、セカンドツアーは全組めちゃくちゃ面白くて、6分を10組見たら笑いすぎて疲労困憊になりました。面白くない人がいない、腕のない人がいない。もちろんM-1ツアーもそれはそうなんですが、6分ネタをたくさん見るのは疲れますね。見る側の体もまだ6分ネタに慣れていないんだと思います。
なので、決勝の後半で審査員が疲れてるように見えたのも納得しました。

あとは、大会側は素人に審査コメントをさせるリスクはもちろん承知の上で、でも信用性や公平性のためにこのシステムを作っているんですよね。その上で、応募する人は審査員をすることを知っていて応募しているのだから、芸人さん本人は責めたりしないとはいえ、極力迷惑をかけないコメントをするように心がけるのが、お笑いファンとしての仕事かなと思います。

ネタの消耗が激しいから固定メンバーばかりになることもなさそうだし、いろんな漫才師に脚光が当たっていく賞レースになるといいなと思います。
今年も本当に楽しかったです。


(21:18)

2024年05月17日


32→16
×ヤング−マシンガンズ○
16→8
×マシンガンズ−ガクテンソク○

負けちゃったなあ…。

悔しいですが結果は変えられないし、あれだけウケたガクテンソクに高得点がついて負けたので、悔やみようがないです。1勝はできてよかったし、戦った相手がヤングとガクテンソクなのもよかったです。

対戦ごとに、その時一番勝負できそうなネタをちゃんと持ってきたのもよかったと思いました。温存したら、その姿勢が客席に伝わって一瞬でウケなくなると思います。

負けた時は二人ともやっぱり悔しそうでしたが、2011年のTHE MANZAIの二回戦でウケたのに落ちた後の夕やけ寺ちゃんの配信で見た、本当につらそうな顔と比べたら…。

こう考えると、ファンになってからだいぶ時間が経ったんだなと改めて思いました。私がファンになった頃は、テレビに出るようになる前と後でファンが分かれていたように思います。おおむねレッドカーペットやM-1以前と以後ですね。私はM-1以後のファンなので、わりとファンの中では新参者だという自覚がずっとありました。
THE MANZAIはファンが増えるきっかけにはならなかったと思いますが、ネガ⇒ポジでも地道にファンは増えていたと思います。M-1が終わっても、こうしてファンがたくさん増えてお笑い界に名前を刻める機会をもぎとれたのは本当によかったです。

それと、マシンガンズがいろんな芸人さんと交流を深めているのがとてもうれしいです。対戦が終わったら飲みに行こうとか、あの芸人と仲良くなったとか言うじゃないですか。
よくよく考えると、これまでマシンガンズを見ていて、限られた芸人さんと絡んでるところしか見たことがなかったんですよね。誰でもそうだと思いますが。
それが、これまで関係のなかった芸人さんと飲みに行ってインスタライブをやって、他の芸人さんからも名前が出て…というのを見ていると、いまだに新鮮な感じがします。
芸人同士のタイマンバトルで、大会はこれからもあるんだから、一つ一つの勝敗でふて腐れて禍根を残してもしょうがないじゃないですか。芸人やファンがいがみ合うために作った大会じゃないですし。
だから、対戦を友達作りのチャンスのようにしているマシンガンズはとてもいいなと思います。

それにしても、THE SECONDは客席審査で、しかもお笑いマニアが審査するので、各芸人さんのその時点の立場が微妙に影響してくるという、シビアだけど公平な大会だと思います。

去年の16→8ではランジャタイが売れている側になり、それを破ったマシンガンズが今度は売れている側になったという。で、「芸人にセカンドチャンスを」という趣旨である以上、売れている側に分類されて「もういいよ」と思われるとなかなか大変ですね。

こういう印象って一年単位どころか月単位、日単位でも流動的に入れ替わってくるものですから、それが場の空気とかいろんなものに細かく影響してくるんだと思います。

で、これは無意識のことだから、「ネタが面白いかどうかだけで審査しましょう」と呼びかけたとしても、変えられないことなんですよね。たぶんタイムマシーン3号が勝った直後にマシンガンズが出てきたことで「マシンガンズが勝ったら太田プロ2組になるのか」というのもみんなの頭にちょっとよぎったと思います。それも止められることではないですし。

そんな空気とか関係なく毎回大爆発できれば毎回勝てますが、そんな漫才師はまずいないと思います。まして相手も芸歴を積んだ漫才師ですから。
だから、各芸人さんそれぞれに立ちはだかる「もういいよ」感のさばき方が結構大事になってくるんじゃないかなと思います。

あとはタイマン形式だからくじ運次第でなんとかなる部分もあるし、芸歴制限があってその後の芸人人生を決めるM-1よりも、総合的な要素が絡んでいって、いろんな人に順番に脚光が浴びて、モチベーションにつながるのがいいなと思います。

ただ、ネタの消費がとても激しいという面も間違いなくありますね。一年経ってみると、賞レースに出せるレベルの6分ネタを毎年3本仕上げるなんて、はっきり言って吉本の芸人さんでも無理じゃないかなと実感しました。
M-1芸人はやってるじゃないかと思いがちですが、あれはたぶん終わりの見えていることで人生かかっている時期だからやれているわけで、M-1挑戦期にネタを貯めてその後もそのネタをやっていくというのが基本になっていると思います。ネタも6分ではないですし。
しばらくはM-1期の貯金を切り崩していく芸人さんが多いのではないでしょうか。その後は今のマシンガンズみたいにまたネタを作り始めるという。

なので、ネタの消費度でもまた各芸人さんの立場は入れ替わっていくと思います。
とはいえ、全員がいつまでも新しいネタを作り続けるのには無理があると思うので、この大会が続くことで、知っているネタを見ることにみんなが慣れて、「あ、知ってるネタだな」と心のどこかでがっかりすること自体が少なくなればいいなと思います。

全体として、いろいろな要素でパワーバランスが保たれ続けて絶対的な強者が現れにくいシステムなのはとてもいいと思います。

あと、後攻が有利と去年はやたら言われていて、今年も初めて見始めた人が後攻が有利だからおかしいと言っているのですが、大会自体がそれを含めたルールになっていると思います。
タイマンである以上、後攻が基本的に有利だから、ポットAや昨年ファイナリストという仮の序列をもとに後攻を配置していますよね。「極端に運の悪い人」を出さないようにするためのルールだと思います。
そういう流れも全部含めて勝つことが求められるのが賞レースだと思いますし。

甲子園を見て「後攻はサヨナラ勝ちがあるからおかしい、後攻が9回裏に点を入れて勝ち越した場合は10回表を抑えないと勝ちにするべきではない」と言う人っていないじゃないですか。それは野球がそういうルールだとみんな知ってるからだと思います。
先攻後攻の勝率に違いがあってもそれはルールの範疇だと思いますし、あまりそれを強調しすぎると今度は後攻の時にやたら空気が固くなると思います。今年からは2組見た後で採点になったので、バランス取りとしてはこれで十分だと思います。

グランプリファイナルに進んだのは、タモンズ、ハンジロウ、金属バット、ガクテンソク、タイムマシーン3号、ザ・パンチ、ラフ次元、ななまがり。金属バット以外総入れ替えとなりました。

M-1決勝で悔しい思いをしたザ・パンチとか、大宮セブンで唯一ファイナリスト未経験だったタモンズとか、かまいたちが売れたからヨシとなった感のある「新しい波16」「ふくらむスクラム」出身のハンジロウとか、全国ネットでネタをすること自体初めてというラフ次元とか、多彩なコンビがいるのがいいですね。
長くやってきた芸人さんの芸人人生模様はそれぞれ違うんだなと思います。

賞レースのファイナリストになるかってやっぱり大違いじゃないですか。長くやっていればまたファイナリストになれるかもしれないというのは大チャンスですよね。

6日のマシンガンズのYouTube生配信で、太田プロでライブツアーをやろうという話が出ていると言っていました。マシンガンズが上がったことで事務所も動き始めるし、それと同時にこれまでがいかに停滞していたかという…。

リニアがポットAで選考会を勝ち上がったのが本当にうれしかったんですが、Kindleで発売されたしょうへいさんの日記も読みました。持病の悪化でM-1ラストイヤーの時期に入院することになり、何とか出られたものの落ちてしまい、解散もあるのではとお笑いファンの間では囁かれていました。でもポットAで勝ち上がったし、32→16のネタも本当にすごかったですよね。

「お笑いに優劣は付けられない」というのはもちろん言葉として正しいですが、お笑いで人に勝つことでしか得られないものもあると思うんです。ネタで評価されると自信がついてモチベーションが上がるし、注目されるとお客さんも集まってくるし、事務所の扱いも変わるし…。
中堅ベテランになるとそういうサイクルが新しく始まることはなかなかないので、これを機に再生するコンビが増えたらいいなと思うばかりです。

こんなに賞レースを見てきたのに、「一番好きな芸人さんに賞レースで脚光が浴びる」というのを今まで経験してこなかったのですが、いざ経験してみると、信じられないほど毎日気分がよかったです。今でも、「マシンガンズが賞レースで評価された!」と思うと、世の中の全てのことが許せそうになります。自分のことでもないのに。

マシンガンズとそのファンに夢みたいな一年をくれた大会なので、今年も盛り上がってほしいです。


(22:47)